電子カルテの導入と運用方法~「義務化される」って本当?

電子化ルテを導入した医療機関

医療業界も、DXの影響を受けています。そのなかで、「電子カルテ」も導入され始めました。

ここでは、電子カルテの導入とその運用方法について解説していきます。

目次

現在は「猶予期間」

医療法は時代に応じて改正されてきていますが、2025年の12月には電子カルテについて言及した文章もありました。

これには、「2030年12月31日までに、電子カルテの普及率を100パーセント近くにすること」と記されていました。そしてそのために、医療機関は、クラウド・コンピューティング・サービス関連技術を利用することを求める、としています。

つまり2026年の6月現在は、「電子カルテの導入は義務付けられてはいないが、実質的には2030年までにすべての医療機関への普及を求めている」と考えてよいでしょう。

統計として、「2023年のクリニックでの電子カルテの普及率は、全国で43.26パーセント」、「2025年のクリニックでの電子カルテの普及率は71.0パーセント」というものが挙げられます。

この数字からみても、2030年に電子カルテの普及率100パーセント近く、というのはそれほど非現実的な数字だとはいえません。

今から新しくクリニックを開業しようとする先生方はもちろん、現在すでに開院済みで紙カルテを利用しているクリニックの先生方も、電子カルテを積極的に導入していくべき状況にある、といえるでしょう。

出典:

全国保険医団体連合会「自民・維新の医療法修正案」電子カルテ義務化で地域の医療機関が淘汰される」

MedicomPark「【2026年最新版】電子カルテの普及率と今後の動向を解説」

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電子カルテのメリットとデメリット

実際に電子カルテを導入する場合のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

まずはメリットからです。

1.業務が効率化する

電子カルテを導入することで、患者様の情報が探しやすく、問診情報も共有しやすくなります。また会計処理も早くなりますし、投薬指示や他院との連携もとりやすくなります。

2.省スペース化が可能

電子カルテはパソコンで管理することになるため、紙のカルテに比べて場所をとりません。患者様が増えてもファイルを管理するための収納スペースを増やす必要がないのです。このため、いわゆる「小規模クリニック」であっても、多くの患者様の情報を管理することが可能です。

※ただし電子カルテにしたとしても、すべての収納スペースが不要になるわけではありません。

3.待ち時間を短くできる

クリニック・医療機関に対して患者様が持つ一番の不満が、「待ち時間が長いこと」です。

しかし電子カルテを利用することによって、業務が効率化し、投薬情報などもすぐに見ることができるようになるため、患者様の待ち時間も非常に短くできます。

次に、デメリットについて見ていきましょう。

1.お金がかかる

電子カルテを導入することのもっとも大きなデメリットは、やはり「費用」です。

電子カルテの導入には大きく分けて、

①自院内にサーバーを設ける(オンプレミス型)

②インターネットを通じて、必要なサービスを受ける(クラウド型)

の2つがあります。

カスタマイズ性とセキュリティ性に優れる①は、導入に数百万~、保守・メンテナンスに月に数万円程度かかります。比較的費用が抑えられる②でも導入には数十万円かかることもありますし、保守・メンテナンスは月に1万円以上かかります。

2.機材トラブルやシステムトラブルに弱い

電子カルテは、機材トラブルやシステムトラブルに弱いといえます。営業時間中にトラブルが起きて、情報にアクセスできなくなるなどの可能性もあります。

セキュリティをテーマにした講座や、使い方やトラブル時のレクチャーをあらかじめ行うことである程度リスクは下げることはできますが、このようなことがあるため電子カルテにすべてを委ねてしまうのは危険です。紙カルテなども含めて、バックアップ体制は常に整えておくべきです。

電子カルテの導入は、今後ますます強く求められる流れにあるといえます。ただ、入れるときには準備も必要ですし、ランニングコストも考えなければなりません。

私たちKSメディカルサポート株式会社では、クリニック様の電子カルテ導入のための支援もしています。

この記事を書いた人

クリニックの開業支援から経営改善までをトータルサポートするKSメディカルサポートの専門コンサルタント・マーケター陣による共同編集チームです。
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