離職率70%→30%未満へ

自費クリニックの早期離職は“面接内容”でここまで変わる

自費診療クリニックの早期離職は、「面接で何を伝えているか」で大きく変わります。

今回、弊社に在籍し、拡大を続けるとある医療グループで
採用全体を統括する責任者に詳細なヒアリングを行いました。

拡大中のある医療グループでは、
カウンセラー職の1年以内離職率が70%という状態から、
現在は30%未満
に改善たそうです。

福利厚生をよくする。
就業規則や評価基準を見直す。

そういった対策も早期離職率対策には有効ですが
今日からすぐに取り組めて、採用担当者が貢献できる方法について聞くことができました。


目次

自費クリニックが「離職率の高い」状態に陥る理由

自費診療クリニックは、

  • 売上目標にストイックな場合がある
  • 土日の休みが取りにくく、定時の時間が遅い
  • クレームやこだわりの強いお客様が多い

という特徴があり
これらは、いわば「離職率 高い業界」に共通している条件でもあります。

ヒアリングで見えてきたのは、次のような状況でした。

  • 採用数を優先していた
  • 面接が減点方式になっていた
  • 入社後に育てればよいと考えていた
  • 活躍像が言語化されていなかった

つまり、面接が「流れ作業」になっていたのです。

その結果、

  • 思っていた業務内容と違う
  • 思っていたより厳しい
  • 聞いていた文化と違う

という理由での早期離職が続いていました。


離職率を下げるには、面接で“現実”を出す

離職率を下げるには制度改革が必要だと言われます。

確かに組織を成長させるため、長い目で見るととても重要です。

しかし、早期離職の多くは面接で防げます。

この医療グループが取り組んだのは、「育成型面接」でした。

① 厳しさを隠さない

  • 数字責任との向き合い方
  • 上司の指導スタイル
  • チーム内の雰囲気・緊張感

これを現場のリアルを具体的に伝える。

簡単なようですが、目の前の求職者をどうしても採用したい場面では
どうしてもネガティブな面を見せたくないという心理が働きます。

良い話だけをしてしまうと、組織に対して過剰に期待されてしまい
入職後のギャップがマイナスに働き離職の大きな要因となっています。

② 面接で指摘を入れる

  • 声が小さい
  • 目が合わない
  • 態度がよくない

このクリニックで働いていただくことを想定した時に
弱みとなってしまいそうな箇所があった場合、その場でフィードバックする。

そして反応を見る。

③ “反応力”を評価する

指摘に対して、

  • 素直か
  • 防御的か
  • 行動を変えられるか

ここが入社後の適応力です。

このプロセスを経ることで、

  • 入社後の風潮が伝わる
  • 覚悟が固まる
  • 合わない人は辞退する

結果として、離職率の低い状態へ移行しました。


早期離職が減ると、経営はこう変わる

例えば、月1名採用が必要なクリニック。

早期離職がなければ、

半年で6名分の再採用が不要になります。

その時間で何ができるか。

  • 面接官ロープレの実施
  • 面接官トレーニングの高度化
  • 面接官ごとの数値管理
  • 新たな媒体やシステム導入の検討

採用コストも、教育コストも下がります。

そして何より、「穴埋め採用」に追われなくなります。

急な退職対応や緊急出稿、現場からの圧力に振り回されることが減り、判断の質が安定する。
採用は火消しではなく、戦略業務に戻ります。

さらに、 採用目標に追われ続ける人事の負担が軽くなります。
残業時間やプレッシャーが減り、判断の質が上がる。
採用担当者がストレスに耐え切れずに、退社されてしまっては元も子もありません。

拡大期に守るべきは人材だけではありません。
人事機能そのものです。

離職率が下がることは、経営が安定するということです。


面接は「離職率を下げる最前線」

離職率には、

  • 報酬制度
  • 福利厚生
  • 人間関係
  • マネジメント

多くの要因があります。

しかし、早期離職を防ぐ一番フロントは面接です。

  • 仕事のリアルを出しているか
  • 文化の厳しさを伝えているか
  • 指導の再現をしているか

面接でのアプローチが一番手っ取り早く取り組めます。

ここを変えずに、離職率を下げるには限界があります。


「離職率の低い」組織に共通すること

ヒアリングから見えたのは、

  • 面接で覚悟をつくる
  • 面接でギャップを減らす
  • 面接で適応力を見る

という設計でした。

制度は後からでも整えられます。

しかし、
合わない人を入れてしまうと、修正には膨大なコストがかかります。


最後に

自費診療クリニックにおいて、
面接は単なる選考ではありません。

経営の入口設計です。

もし今、

  • 採用してもすぐ辞める
  • 離職率が高い状態が続いている
  • 採用目標に追われて疲弊している

そう感じているなら、まず面接の中身を見直してください。

離職率を下げるには、制度よりも先にできることがあります。

面接を変えれば、組織の安定は加速します。

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