夏も終わり朝夕が肌寒くなってきましたが、このような季節の変わり目は体調を崩しやすいので不調を訴える人も多く、通院される患者さんの数も増えてきているのではないでしょうか。
また寒さが厳しくなるにつれて、インフルエンザの流行が心配ですが、今年は新型コロナとインフルエンザが同時流行した場合の対策が必要になります。両者とも発熱など似たような症状があるため、医療機関でも見分けるのが困難になるのではないでしょうか。
昨年のインフルエンザの感染者は約700万人で、例年の約1000万人と比べると小規模の流行で収まったのは、インフルエンザが例年よりも早く流行し、年明けに新型コロナが流行が問題化したため、その対策として行われた消毒などがインフルエンザの拡大を防いだのではないかと言われています。 それを考えると、新型コロナ対策を緩めてしまうと同時にインフルエンザの流行も拡大してしまうのではないかと心配されています。 では、同時流行した場合に問題となるのはどのようなことなのでしょう。
また寒さが厳しくなるにつれて、インフルエンザの流行が心配ですが、今年は新型コロナとインフルエンザが同時流行した場合の対策が必要になります。両者とも発熱など似たような症状があるため、医療機関でも見分けるのが困難になるのではないでしょうか。
昨年のインフルエンザの感染者は約700万人で、例年の約1000万人と比べると小規模の流行で収まったのは、インフルエンザが例年よりも早く流行し、年明けに新型コロナが流行が問題化したため、その対策として行われた消毒などがインフルエンザの拡大を防いだのではないかと言われています。 それを考えると、新型コロナ対策を緩めてしまうと同時にインフルエンザの流行も拡大してしまうのではないかと心配されています。 では、同時流行した場合に問題となるのはどのようなことなのでしょう。
■ 新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの違い
新型コロナウイルス感染症 | インフルエンザ | |
症状の有無 | 発熱に加えて、味覚障害・嗅覚障害を伴うことがある | ワクチン接種の有無などにより程度の差があるものの、しばし高熱を呈する |
潜伏期間 | 1~14日(平均5.6日) | 1~2日 |
無症状感染 | 数%~60% 無症状患者でもウイルス量は多く、感染力が強い | 10% 無症状患者ではウイルス量は少ない |
ウイルス排出期間 | 遺伝子は長期間検出するものの、感染力があるウイルス排出期間は10日以内 | 5~10日(多くは5~6日) |
ウイルス排出ピーク | 発病1日前 | 発病後2、3日後 |
重症度 | 重症になり得る | 多くは軽症~中等症 |
致死率 | 3~4% | 0.1%以下 |
ワクチン | 開発中であるものの、現時点では有効なワクチンは存在しない | 使用可能だが季節ごとに有効性は異なる |
治療 | 軽症例については、確⽴された治療薬はなく、多くの薬剤が臨床治験中 | オセルタミビル、ザナミビル、ペラミビル、ラニナミビル、バロキサビル マルボキシル |
ARDS(急性呼吸窮迫症候群)の合併 | しばしばみられる | 少ない |
これを見ると大きな違いは、無症状感染のパーセンテージが大きいことと、何より確立した治療方法がまだないということです。
治療方法が確立していないということは、何よりもうつらないようにすることが重要であることは間違いありません。
新型コロナウイルスの感染経路についてですが、現時点では「飛沫感染」と「接触感染」の2つだと考えられています。
1.飛沫感染=くしゃみや唾と一緒にウイルスが放出され、それらを口や鼻から吸い込んだ場合に感染します。
2.接触感染=感染している人が、くしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物にふれた場合、感染者のウイルスがそれらに付着します。そのウイルスが付着したものに触った手で、自分の口や鼻を触った場合、ウイルスが体内に入り感染します。
これはインフルエンザの感染経路と全く同じです。
なので、新型コロナウイルス対策をすることで同時にインフルエンザ対策も行うことができます。
これからの時期、新型コロナとインフルエンザの同時流行を防ぐためにも、医療機関の方々からも感染予防の必要性を発信していきましょう。 では新型コロナウイルスに感染しないようにするにはどのようことが有効なのか、改めて見てみましょう。
1.「3つの密(密閉・密集・密接)」の回避
感染を予防するためには、不要不急の外出の自粛と3密の回避が重要です。ウイルスのいないところにいれば感染しないのは当たり前ですが、生活をしていく上ですべてを回避することは非常に難しいのが現実です。なので、他の人との距離(ソーシャルディスタンス)、十分な換気、人混みや近距離での会話は避けるようにしましょう。
2.手洗いうがいの徹底
感染者が触ったドアノブやつり革などに触れると、自分の手にウイルスが付いている可能性があります。そのため外出先からの帰宅、食事の前などこまめに石鹸で手を洗うようにしましょう。またアルコール消毒も有効ですので、手を洗うことができない場合に備えて、除菌スプレーや除菌シートなどを携帯してくと安心です。
3.マスクの着用
飛沫感染を防ぐためにはマスクの着用が有効です。自身が咳やくしゃみをした場合の飛沫を防ぐことができますし、他人の飛沫を吸い込むことを防ぐこともできます。人が集まる場所ではソーシャルディスタンスをとっていても、マスクは着用するようにしましょう。
参考 首相官邸:新型コロナウイルス感染症に備えて
長期間の間、ソーシャルディスタンスや消毒、マスクの着用など新型コロナ対策で行ってきた人々が、生活の自由が大きく制限されてきたことで「コロナ疲れ」「コロナうつ」などの症状が出てきているといわれています。
また、若く健康な世代の人たちは重症化しにくいからか対策に積極的ではない人も多く見られます。しかしインフルエンザに感染すると、そのような若い人たちでも発熱などの症状が出て、重症化する恐れがあります。
インフルエンザが流行する今からの時期は、自分や家族の健康を守るためだけでなく、医療機関の混乱を防ぎ、重症者の人々の命を守るためにも、国民一人ひとりがマスクの着用・手洗い・うがいの徹底を行い、今まで以上に新型コロナ・インフルエンザ対策を行っていく必要があります。医療機関に従事する皆さまからも、まずは身近なところから情報の発信を行い、医療機関の混乱が起きないように対応していきましょう。
弊社では、患者様が安心してお越しいただける環境構築をお手伝いしてより、コロナ禍における状況においても患者様を減らさないクリニック経営を実現いたしております。お気軽にご相談ください。