医師の下す判断のなかでも、「開業」は非常に大きいものです。医師の人生そのものを変えてしまうものでもありますし、また一般的には多額の借金を背負う可能性のある決断でもあります。
そのため、「開業に向けて準備していたけれど、本当に開業しても大丈夫なのだろうか」「どれくらいのお金を借りればいいのだろうか」と不安に陥る医師も決して珍しくはありません。
しかしその状態を突破するためのキーワードとして、「開業の動機の見直し」があります。 開業の動機を改めて見直すことで、「どこに、どんな風に、どれくらいのお金を借りて開業を行うか」が見えてきます。
「開業の動機の見直し」がもたらす意味は、単純なモチベーションアップのみにあらず
「開業に迷ったら、開業の動機の見直しを行うべき」としましたが、これは「開業の動機を見直すことで、開業をしたいという気持ちを再び思い出すことができる」という精神的な面だけの話ではありません。 開業の動機を見直すことで、より良く冷静な判断を下せるようになるのです。
一口に「医院の開業」といっても、その開業の動機は人によって異なります。また、開業の動機が異なれば、どのような土地を選ぶか、どれくらいのお金を借りるかも変わってきます。 たとえば「日中に仕事で病院に通えない人のための医療サービスを提供したい」と考えるのであれば、開業すべき土地は夜まで働いている人たちが多い界隈になるでしょう。また、「最新の機器を入れて、できるだけ患者さんの痛みが少ない施術をしていきたい」と考えたことが開業の動機ならば、その最新の機器を導入するための費用を借りなければなりません。
「前に勤めていた病院は非常に忙しく、体を壊しそうになった」ということが開業の動機であるなら、あえて郊外に医院をオープンすることが視野に入ってくるでしょう。また、「人とのコミュニケーションに疲れ果てた。以前の職場では管理職を勤めていたが、調整が大変だった」というのであれば、小さなこぢんまりとした医院の開業が推奨されます。 「開業の動機を振り返る」というと、「ポジティブなことを考えて、ネガティブな気持ちは抱かないようにする」と考えられがちですが、医院の開業においては、この「ネガティブな理由」もきちんと振り返ることが重要です。それによって冷静な判断がしやすくなるからです。
具体的な振り返り方
開業の動機を振り返る場合は、積極的に「紙」を使いましょう。頭の中で考えているだけでは堂々巡りになりかねません。紙に書き出すことで、理論が破綻・矛盾している箇所があればそれに気づきやすくなりますし、可視化することで整理もしやすくなります。さらに、人に相談するときにも物事を伝えやすくなります。
ただ、開業は非常に難しいうえに煩雑なものでもあるため、「一人ではなかなか開業の動機の洗い出しが上手くいかない」「開業の動機の洗い出しは行ったが、どのようにしてアプローチしていけばいいか分からない」という場合もあるでしょう。その場合は、専門のコンサルティング会社に相談をしてください。医院・病院開業のサポートをする専門のコンサルティング会社は、医師の方お一人おひとりの開業の悩みに寄り添い、的確なアドバイスを行っていきます。
私たちKSメディカルサポート株式会社も、そんな医院・病院開業をサポートする専門コンサルティング会社のうちのひとつです。開業についてのお悩みをなんでもご相談ください。あなたの悩みや開業の動機に寄り添った開業のサポートを丁寧におこなっていきます。